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毛利 哲也; 永沼 正行; 大木 繁夫
Nuclear Technology, 209(4), p.532 - 548, 2023/04
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)高速炉燃料サイクルが実用化され長期間使用された後の遠い将来におけるフェーズアウトの段階において、燃料サイクル内に存在するPuやMAを多重リサイクルにより低減できる高速炉燃焼炉心の概念を検討した。多重リサイクルによってPuやMAは高次化する。高次化によりナトリウムボイド反応度が増加するとともにドップラ係数が減少することで炉心の成立性に影響を及ぼす。これに対し炉心の扁平化,燃焼度引き下げ、さらに被覆管及びラッパ管への炭化ケイ素(SiC)材導入という3つの反応度係数改善策を取り入れることで成立性のある炉心概念を見出した。特に、SiC構造材による中性子スペクトルの軟化は反応度係数の改善だけでなくPuやMAの高次化を間接的に緩和する効果もあることが確認された。これらにより本燃焼炉心はPuとMAが大幅に減少するまで、例えば原子力発電設備容量30GWeを起点としたフェーズアウトシナリオを仮定した場合は初期のインベントリの約99%を消費するまで、多重リサイクルを継続することが可能となった。高速炉は、自ら生み出したPuや長寿命のMAを最小化できる自己完結型のエネルギーシステムになる可能性がある。高速炉は、将来の環境負荷低減のための重要な選択肢の一つとなり得る。
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PNC TJ1678 95-003, 97 Pages, 1995/02
もんじゅは平成6年4月に臨界に達し、その後11月まで炉心反応度の測定等の性能試験が実施された。もんじゅの運転性を評価するため、この試験から得られた炉心反応度の測定結果を踏まえて初装荷炉心の炉心特性を明確化した。(1)得られた測定項目のうち1)臨界性、2)過剰反応度、3)燃焼特性(Pu241崩壊に伴う反応度劣化)、4)等温温度係数及び5)流量係数を整理し、設計値と比較した。(2)過剰反応度及びPu241崩壊に伴う反応度劣化について設計値との差があり、その差について核種毎の寄与で分析した結果、臨界実験に使用されなかった高次化Pu同位体及び尾Am241の断面積に原因があることがわかった。(3)高次化Pu同位体及びAm241の最新の核データを使用すれば、今回検討した測定項目については設計手法がほぼ妥当であることがわかった。(4)炉心の温度を約200から約300上昇させて得られた等温温度係数については、設計値の方が約6%程過小評価であり、今後得られた出力欠損反応度の測定値と設計値の比較・検討と一緒に検討する必要がある。(5)性能試験結果を反映した過剰反応度に基づいて、運転可能日数を検討した結果からノミナル評価では約70日(全出力換算日)の燃焼が可能であり、不確かさを考慮すると燃焼日数は約50日となる。(6)運転可能日数の評価精度を向上させるためには、更に性能試験結果の解析及び出力試験結果の解析の実施が必要である。
沼田 一幸*; 杉野 和輝; 大木 繁夫
no journal, ,
高速実験炉「常陽」、臨界実験装置ZPPR等で得られた高次プルトニウムに関する炉物理実験データについて実験解析及び断面積感度解析を行い、核データの不確かさの低減ができる具体的な核種・反応を特定し、断面積調整計算による核データの課題解決に有望なデータとして抽出した。
杉野 和輝; 沼田 一幸*; 大木 繁夫
no journal, ,
本研究で設計した高次化Pu燃料炉心の出力分布や反応度係数等の核設計精度及び高次Puの燃焼に係る不確かさの評価を行う。また、断面積調整法を活用し、本研究で解析・評価を行った高次Pu炉物理実験・試験データを追加することにより、核設計精度と高次Pu燃焼に係る不確かさ評価の改善を図る。
大木 繁夫; 杉野 和輝; 森脇 裕之*; 坪井 亨*
no journal, ,
高速炉はプルトニウム(Pu)の増殖・持続的利用において中心的な役割を果たす。昨今の原子力を取り巻く情勢の変化により、軽水炉でのPu利用が長期化し、高速炉が受け入れるPuの組成が従来の想定よりも高次化したものとなる可能性がでてきている。また、高速炉の主要エネルギー源としての役割が終わった後の将来のフェーズアウトモードにおいては、システム内に存在するPu及びマイナーアクチノイド(MA)のインベントリを最小化するために、高次化したPu及びMAの燃焼に特化した炉心を考える必要がある。本発表では我が国の次世代ナトリウム冷却高速炉(150万kWe実用炉、75万kWe実証施設)のレファレンス炉心設計をベースとした近い将来における高次化Pu燃料炉心、引き続く発表において遠い将来のフェーズアウトモードにおける高次化Pu・MA燃焼炉心の検討結果を述べる。
曽我 彰*; 大木 繁夫; 永沼 正行; 小倉 理志*
no journal, ,
高速炉の主要エネルギー源としての役割が終わった遠い将来のフェーズアウトモードにおいては、システム内に存在していたプルトニウム(Pu)及びマイナーアクチノイド(MA)のインベントリを最小化し、将来世代への負の遺産を極力少なくすべきである。高速炉はそれが可能な自己完結型のエネルギー体系であることを示すべく、高次化Pu・MA燃焼炉心を検討した。電気出力75万kWe、30万kWeと徐々に炉心を小型化していくとともに、Pu・MAの更なる高次化を抑制しながら、最後の1基分になるまでインベントリを減少させる原理的可能性を見出した。